ナポリタンはいつ食べても美味しい。(個人的意見)
いきなりナポリタンが食べたくなった。理由はわからない。テレビで観たわけでも、雑誌で観たわけでもない。私にとってはナポリタンはそういう食べ物だ。
単純に好きなのだが、私たちの世代には結構ごちそう感のある洒落た食べ物だと思う。喫茶店にある軽食といえば「ナポリタン」「ミートソース」であった。(あとは、「カレーライス」「ピラフ」くらいだろうか)
喫茶店のナポリタンは、たいてい木の受け皿に乗っかった鉄の皿で出されてきて、ジュージューいってたものだ。最後の方は、鉄皿の余熱で麺が焼かれてちりちりに細っていて、それはそれでちょっと楽しかった。
そういえば、喫茶店のカレーのスプーンやスパゲッティのフォ―クは大抵紙ナプキンで先のほうがくるんであった気がする。
粉チーズとタバスコっていうのが、また丁度よく洋風感を醸し出す。タバスコの瓶のあの小振りな大きさもいい。振ってかける調味料って、ふだんあんまりないし。
食べた後、紙ナプキンで口元を拭くとべったりとケチャップの色がついて、拭いた後も若干ぎとぎとが残る。そういう、鮮やかな色合いも含めての懐かしいメニューである。
いつ食べても、どこの喫茶店で食べても、そこそこ美味しい安定の味。「カルボナーラ」なんて聞いたこともない時代の、いわば「青春の味」。
材料は、スパゲッティ、ピーマン、玉ねぎ、ウィンナー。
スパゲッティは袋に書いてある時間プラス1分で軟らかめに茹でる。しかも、茹でたらバターをまぶして(くっつき防止)、しばらく放置する。
フライパンで炒めて、塩・胡椒・ケチャップで味付け。工夫なし。
いいのだ。
毎日のごはんは、これくらいが。
凝りに凝ったものを作って食べ残してしまうよりは、さらっと作って全部食べてしまう方が、平穏な日常に相応しいのであ~る。