動物病院受診日。猫との暮らしと、キリのない辛さ。

今日の午後は、陽が差し込んだ布団の上で、猫とくっついて昼寝した。今朝は朝一で動物病院受診だったから、私も猫も疲れて眠りたかった。本当は昨日の午後一で行ったのだけど、4時まで待っても午前中の診察が終わらないほど混んでいたので、今日出直したのだ。

 

9時に診察が始まる。受付は8時開始だが、そのころにはもう10人以上待っているのが常なので、夫は7時過ぎには家を出て受付してくれた。お医者さんが9人ほどいる大きな病院で、とにかく混むので受付を先にして後から行くとか、行っても駐車場に止めた車の中で待つとか、色々工夫して猫に負担をかけないようにしないと可哀そうだ。

 

お医者さんたちは親切で優しいし、説明が丁寧で設備も整っているからみんな必死で通ってくる。うちの子たちも全員診てもらっている。

 

昨年9月に末っ子を腎臓病で亡くして何だか鬱々としたまま過ごしていたら、今度は一番年上の子が心臓病からくる血栓で歩けなくなった。後ろ足が利かなくなってプラプラになってしまった。検査数値は測定不能なくらい悪く、不整脈もひどかった。

 

それが輸液と投薬で少しずつ良くなってきて、歩けるようになり、昨日は自力で階段を上ったり下りたりできるようになったのだ。

 

でも、心臓が回復したのとは裏腹に腎臓病が一気に進んできて、いきなり覚悟が必要な状態になってしまった。年齢も18歳だし、仕方ないのかもしれないけれど。

 

いつかは看取らなければならないとわかっていても、いざそうなってしまうと辛くて辛くてたまらない。一緒に過ごしてきた時間が長い分、辛さが増しているような気がする。

 

私たち夫婦がまだ30代の時に我が家にきて、それからの18年!18年という時間の長さと、それが私たちの人生の結構ど真ん中にあるということに圧倒される。言ってみれば、人生で一番元気で勢いのあった明るい時期を、私たちはこの子と生きてきたのだ。

 

血液検査の数値は徐々に悪くなってきて、今日から輸液の量も増えた。食欲も落ちて療養食を食べなくなってきたので、体重も減った。療養食ではないフードなら少し食べる。私としては少しでも身体のためになるものを食べて欲しいが、やはり美味しくないからか、スーパーで売ってるようなフードを食べたがって困った。

 

お医者さんは「僕ら自身が例えば90歳くらいになって病気になった時、病院の食事しか食べちゃだめって言われたら、やっぱり辛いと思うんですよ。もう好きなもの食べたいなって思うんじゃないかと。難しいところですが、療養食にこだわって衰弱させるよりは、好きなものを食べさせてあげるのも大事かと思います。」

 

こういう細かな迷いと決断が沢山あって、結局は沢山後悔することになるんだと思う。

後からああすれば良かったのだろうか、こうすれば良かったのだろうか、食べさせれば良かったのだろうか、フードの選択を間違ったのだろうか、私たちは良い飼い主だったのだろうか、この子はうちに来て幸せだったのだろうか。

 

もうこれ以上は出来ないというくらい頑張って、もっと出来たんじゃないかと悔やむ。後悔は無いというくらいやって、でも後悔ばかりが残る。そんなことばかり考えながら、猫とくっついて寝ていた。