一人っ子遠距離介護、私の場合⑮ 「入居のタイミングを探る」の続き

念のための検査入院で、転んで頭を切り足を折った母。それでも2泊3日でシーネをつけて退院したのだった。

デイに復活 

 

さて、これからどうするかをケアマネさんと相談。頼もしいケアマネさんは「いやぁ~大腿骨骨折じゃなくて本当に良かった!デイ、増やしましょう!他はお元気なんだし、家に籠ってたらかえって良くないです。デイ、4日にしましょう!」と、言ってくれたのだった。

 

デイでは歩行器を使って歩き、シーネにビニールをかけてシャワー浴させてくれた。行き帰りは車椅子でバスに乗せてくれて送迎してくれた。本当に有難かった。

 

私も忙しくなった。頭を切ったのは脳外科、足は整形、元々の持病は心不全なので循環器内科と外来にいかねばならなかったので、しばらくは毎日のように高速バスで母のところに通うことになった。

 

そして、一か月後には頭の傷も順調に治り、足のシーネも外せた頃。

腰が痛い? 

 

「なんか、ちょっと腰が痛いのよね。」と言う母を連れていつもの循環器内科に行った時のこと。心電図の検査で横になっていた母は、検査が終わった後に腰が痛くて痛くてピクリとも動けなくなったのだ。

 

痛くて絶叫する母。CTやらMRIやら検査しないと何が起こったかわからないといって、看護師さん4,5人で持ち上げたり運んだり。そのたびに、「痛い~!!!」と叫ぶ母。

大変な騒ぎであった。

 

結局何が起こったのかと言うと、母は背骨を「圧迫骨折」していたのであった。

 

で、そのまま入院である。ああ、もうこれで認知症もググっと進むな~と覚悟した。

それからの2週間ほどは、寝返りさせられても食事のためにベッドを起こされても、母は痛くて痛くてギャン泣きである。

 

本人「死んだ方がまし!」とまで言って痛がったのだ。可哀そうであった。

 

入院している病院は急性期を過ぎると退院しなければならない。急性期を過ぎたといっても、一ヶ月入院した後なのだから、前のような暮らしにはもう戻れない。次は、療養型の病院に転院してくださいとのことだった。

決心する 

 

ここで、もう一人暮らしは無理、なんとかしてグループホームに入れようと決心した。ていうか、もうこれしか選択肢はなかったのだけど、この時母の独り暮らしは終わったのだった。

 

もう奇跡としか言えないのだが、申し込みしていたグループホームに連絡をとったら、あと一ヶ月くらいで空くかもしれない…と。そこで「今度は入居させてください!」とお願いして準備を始めた。

 

一ヶ月で退院と言われた病院には「グループホームの入居が決まりそうだから、それまではおいて欲しい。あちこち転院して環境を変えると認知症が進むから、転院させたくない。」と頼んで、結局半月ほど長く入院延長してもらった。

 

母は病院からまっすぐグループホームに入居して、現在にいたる。

 

ホームの空きのタイミングと、こちらのタイミング、両方がぴたっと合うなんていうのはほとんど無いのだろう。だから、母の場合はただのラッキーなのだけど、とにかく早く申し込みしておいて良かったと思う。