一人っ子遠距離介護、私の場合③ ケアマネさんは最大の味方。

要支援の人は地域包括支援センターの相談員の方が担当してくれるが、要介護になると居宅介護支援事業所のケアマネージャーさんがプランをたてて担当してくれる。本当は自分でケアマネージャーさんを選んで契約するのだろうが、相談員の方が紹介してくれた。

 

そのケアマネージャーさんが素晴らしい人だった。40歳くらいの女性で、明るくて、よく話を聞いてくれる。仕事が早い。細かいことによく気が付く。母に対しても優しくて、普通に接してくれる。(よく、高齢者に対して小さな子供に話しかけるようにするひとがいるが、そういう態度には本人は結構傷つくのだ。)

 

何より有難かったのが、母の希望をよく聞いてくれて、それに添ったプランをたててくれたことだった。

 

どんな人もそうなのだろうが、母もとにかくこのまま慣れた家で暮らし続けたいと言った。娘としては、母が一人の時になにかあったらどうしよう、倒れたら…具合悪くなったら…と色々考える。高齢者施設に入ってもらったほうが安心なのは間違いない。

 

でも、本人がこのまま暮らしたいというならギリギリまで頑張ってみようかと思った。それに、生活環境が変わると認知症がいっきに進むというのは今回の入院でよく分かったので、いますぐどこかへ入居させるのは不安だった。

 

ケアマネのTさんは、そんな母本人の希望をすごく尊重してくれた。「まだ自分で出来ることが沢山あるから、もうしばらくここで頑張ってみましょう。自分でやるのが大変なことだけをお手伝いして、穏やかに暮らせるようなプランを考えます!」と言ってくれた。

 

そしてもうひとつ嬉しかったのが、母本人だけでなく、娘の私の希望も親身になって聞いてくれたことだ。私も出来るだけ自分の生活や家庭を大切にしたいこと、呼び寄せ介護や同居はしないつもりであること。わがままと言われるかもしれない…と思ったが、全部正直に話した。

 

Tさんは私の話をちゃんと聞いてくれて、励ましてくれた。初めての介護、不安でいっぱいの私にとってこんなに心強い味方はいなかった。

 

そして、Tさんの立ててくれたケアプランで、母は

「週3回のデイサービス」

「週2回の訪問介護

という生活を始めることになった。

 

ケアマネさんはケアプランを立てるだけではなく、毎月母の様子を見に来てくれる。必要とあれば、デイサービスの送り出しをしてくれたり、デイサービスセンターやヘルパー事務所との情報共有や連絡など、細かく気を配ってくれる。

 

何かあった時の決断や判断・契約や支払いの手続きは娘の私の責任だが、実際の日々の介護はケアマネさん達のようなプロがやってくれる。介護はチームでやるものなんだ、家族が抱え込まないで助けてもらうのが大事なんだ、と心から思う。